食べるをいかすライオン

スキルス胃がんで胃全摘したけど、ひたすらポジティブにチャレンジするブログ。

アメリカの細胞生物学者ブルース・リプトン博士の『思考のすごい力』(2009)を読んだ感想 その1

こんにちは、あおさん(@aosan)です。

今日は最近読んだアメリカの細胞生物学者ブルースリプトン博士『思考のすごい力』について感想をつらつらと書いていきたいと思います。

細胞生物学者という絶対唯物論的な立場のかたの視点で書かれた「思考」や「精神」の世界は、わかってたけど、気づいていない、気づいていないふりをしていた、またそうだったのかという衝撃的なことが書かれていて、説得力があります。

たくさんのエピソードがありますが、印象に残ったところを3回に分けて紹介します。

エピソード1「プラシーボ効果とノーシーボ効果」

これは誰しも経験はあるし、そういうのってあるんじゃない?てうすうす思っていることの代表格ですね。

プラシーボ効果とは…

プラシーボ、プラセボとも読みますが、日本語だと「偽薬」と訳されます。字のごとしで、偽物の薬です。
偽物と言っても、体に害悪があるものではなくて、乳糖やでんぷんなど、体に影響のないものを粉状にしたり、カプセルに入れたりして、薬っぽく見せているものです。
これらは普通にドラッグストアなどでも買えるし、医師に頼めば処方もしてくれます。

👆こんなふうに普通に買えます。

では、なぜこんな”ニセモノ”の薬が売られているかというと、一定の治療効果が出てしまう場合があるからで、これをプラシーボ効果と言います。

 

プラシーボ効果のエピソード

著書の中では、1952年のイギリスで先天性魚鱗癬という、命にかかわる遺伝病についてのエピソードで、
駆け出しの医師アルバート・メイソンが先天性魚鱗癬を誤診し、勘違いのまま通常の”いぼ治療”(当時はもっぱら催眠療法だった)を施し、完治してしまったというエピソード。これがのちに魚鱗癬だということがわかり、この驚異的な治療法を「英国医学雑誌」に報告し、大騒ぎになった。

そして、この後が面白い。

この話を聞きつけ、メイソンのもとに同じ病気で苦しむ患者が押し掛けたが、おなじ催眠療法を試みたが、誰一人として、完治させる奇跡は起きなかった。

これをメイソンは、「治療に対する確信のなさ」が原因と考えた。
成功した治療は、メイソン自身が”悪性のいぼ”だと思い込んでいて、必ず治せると思い込んでいた。
しかし、その後の患者らには、そういう態度で臨むことができなかった。

これは、心が遺伝子のプログラムをくつがえしてしまった実例

このような事例は数多く、
例えば宗教行事で行われる熱く焼けた石炭を敷き詰めた上を裸足で歩いても火傷をしていないとか、日本でもやってますね。歩く速度や、足が石炭に触れている時間を考えると、無傷で済むことは考えられないことで、これらを不特定多数の人間が無傷でこなしている。しかし、実は酷いやけどを負ってしまっている人もいる。

他にも、HIVに感染していて、何十年も発病しない人が多くいることや、さらに不可解なこととして、末期のがん患者が自然治癒したというような事例もあるということ。

こんながんの自然治癒など、従来の科学理論の枠外にあるので、医療という視点では例外、または診断ミスとして、無視されてしまう。

でも、理論には例外はあり得ない。
例外があるのなら、そこに理論があるから。
だから、心が遺伝子のプログラムを書き換える例外を引き起こす理論があるはずだという。

 

プラシーボ効果の治癒効果

プラシーボ効果については、どこの医学部でも必ず少しは触れること。
薬を服用していると信じ込んで、実際に症状がよくなるひとがいると。
これを著者は、「信念効果」とよんで、

身体/心には治癒能力が備わっていることを示している。

と言っている。

本来であれば、ここにもっとメスを入れて、予算を入れて、大々的に追求すべきテーマなはずなのに、これを医学においてはおざなりにしている。

それは心の力で病気が治せるならば、医者に診てもらったり、薬を買う必要がなくなるから。

 

ノーシーボ効果とは

これはプラシーボ効果とは逆で、否定的な思考によって健康を損なうこと。プラシーボ効果と同じくらい強力な効果を発揮する。

考えてみれば、緊張する場面の直前におなかを下す人(うちの娘だ笑笑)、頭が痛くなる人、はたまた熱が出ちゃう人、でも、病院に行ってもなんの病気もない。こんなことっていくらでもありますよね。

こんなエピソードがあります。

1974年のイギリス。医師ミーダーは、ロンドという退職したサラリーマンを診察した。かれは食道がんを患っていて、あとは死を待つばかり。治療はしたが、医者も看護師ももう「治らないこと」を知っていた。診断後、数週間後にロンドは亡くなった。

しかし、死後に驚くべき事実が判明。

解剖したところ、がんの進行は大したものではなく、とうてい死ぬレベルのものではなかった。小さな腫瘍が肝臓に2,3か所、肺に1か所、食道にはがんがなかった。食道がんが死因ではなかった。

このエピソードは2003年に放映された『プラシーボ-心は薬よりも力がある』という番組で紹介され、この番組で医師ミーダーは、自分が死ぬと信じていたことで、彼から希望を奪ってしまったのか、今でも悩ませているとのこと。

 

まとめ

私が紹介したものは、もっと詳しくて、もっと細胞生物学者たる視点からの解釈をわかりやすく抜粋しただけのものなので、全然説明が足りないかもしれません。そこのところは、実際に読んでいただけるといいかなと思います。

プラシーボ効果ノーシーボ効果
私はこの二つで本当に問題なのは、ノーシーボ効果の方だと思っています。

心の思い込み、信じ込みによって『健康を害する』ということは、

環境要因や第3者のかかわりで、『病気になる』、『障害になる』ことが、できる。

そうすると、長年、障害者福祉にかかわってきていた自分として、

なぜこんなことが起きるのか???

と悩んでいたことが、説明がついてしまう事例が多くて、ちょっと怖いです。

またこれは、逆の示唆もあると思っていて、

自らの意思で積極的に『病気をやめる』、『障害をやめる』こともまた可能か?

ということでもあるかなと思います。

次の書こうと思っているエピソードも、私の長年の悩みをなるほどと思わせることがありました。

長くなったので、3回に分けました。

もし、ご興味があれば、次もよろしくお願いします

 

 

次回は…

エピソード2「知能指数決定に遺伝子が関係するのは34%」

エピソード3「潜在意識は行動の95%をコントロールしている」

と続けます。

 

 

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